プロ野球で最も得点が入りやすいイニングは何回?2026年全試合データで検証

野球を見ていると、

「初回は点が入りやすい」

「6回あたりから試合が動く」

「終盤はリリーフが出てきて点が入りにくい」

といった話を耳にすることがあります。

では実際に、プロ野球で最も得点が入りやすいイニングは何回なのでしょうか。

プロ野球

戦評.comに収録している2026年のプロ野球825試合について、1回から9回までの得点をすべて集計しました。

結論から言うと、2026年に最も得点が多かったのは、

6回の755得点

でした。

しかし驚くことに、1回も753得点。

わずか2点差 です。

つまり2026年のプロ野球では、

「初回」と「6回」がほぼ並んで最も点の入りやすいイニング

だったことになります。

さらに詳しく見ると、

  • 1回:753得点
  • 6回:755得点
  • 7回:706得点
  • 5回:664得点
  • 3回:653得点

という結果でした。

この記事では、

  • 何回が最も得点しやすいのか
  • 1試合あたりの平均得点
  • 無得点で終わる割合
  • 3点以上入る「ビッグイニング」の多さ
  • 表と裏で得点に差はあるのか
  • なぜ1回と6回に得点が集まりやすいのか
  • 球団によって得点しやすい回は違うのか

まで、2026年の実際の試合データから見ていきます。

※データは2026年9月30日時点。戦評.comに収録済みの9月26日までの825試合を集計しています。

2026年で最も得点が多いのは6回

まず1回から9回までの総得点を見てみましょう。

イニング総得点1試合あたり得点無得点だった試合無得点率
1回7530.91346155.9%
2回5850.70950461.1%
3回6530.79249560.0%
4回6500.78849860.4%
5回6640.80549960.5%
6回7550.91547257.2%
7回7060.85648158.3%
8回6460.78351662.5%
9回4520.54857970.2%

最多は6回の755得点。

1試合あたりでは0.915点です。

続く1回が753得点、1試合あたり0.913点。

ほとんど同じです。

2点差しかありません。

このため、

「6回が圧倒的に点が入る」というより、1回と6回が二大得点イニング

と考えた方が実態に近いでしょう。

1回から9回までの総得点 - 戦評.com

初回はやはり点が入りやすかった

まず注目したいのが1回です。

2026年の825試合で、1回に記録された得点は753点。

全イニングで2番目でした。

無得点に終わった試合は461試合。

逆に言えば、364試合ではどちらかのチームが1回に得点しています。

割合にすると約44%。

つまり、

2026年は約2試合に1試合近い割合で初回からスコアが動いていた

ことになります。

以前、戦評.comで「先制したチームは何%勝つ?」を分析した際も、824試合のうち364試合で1回にその試合最初の得点が入っていました。

今回の得点数でも初回が非常に高く、

「初回は点が入りやすい」

という野球のイメージには、実際のデータでも一定の根拠があります。

なぜ1回は点が入りやすい?

1回に得点が多い理由はいくつか考えられます。

まず当然ながら、

1番・2番・3番・4番と、基本的に打線の上位から攻撃が始まる

ことです。

試合開始時点では必ず1番打者から打席が始まります。

チームによって打順の組み方は違いますが、一般的には上位打線に、

  • 出塁率の高い打者
  • 打率の高い打者
  • 長打力のある打者

を配置します。

そのため、初回は攻撃力の高い打者が連続して打席に立ちやすくなります。

さらに投手側にも、

試合の立ち上がり

という要素があります。

先発投手がまだマウンドや球場の感覚をつかみ切れていなかったり、制球が安定する前に走者を出したりすれば、初回失点につながります。

「立ち上がりをどう抑えるか」が投手にとって重要と言われる理由も、こうしたデータを見ると理解しやすくなります。

それ以上に点が入ったのが6回

しかし2026年に最も得点したのは1回ではありません。

6回です。

6回の総得点は755点。

1回より2点だけ多くなっています。

6回は試合の中盤から終盤へ移るタイミング。

先発投手がまだ投げているケースも多い一方で、球数が増えたり、打者との対戦が3巡目に入ったりします。

ここが非常に重要です。

6回は「先発投手の3巡目」と重なりやすい

先発投手は序盤、

1番から9番まで一通り打者と対戦します。

2巡目も同じ打者と対戦。

そして試合が5回、6回あたりまで進むと、上位打線を中心に3回目の対戦が始まります。

打者側からすると、

  • 球速
  • 変化球
  • 配球
  • タイミング

をすでに2度体験しています。

一方、投手側は球数も増えています。

そのため6回前後は、

「打者が投手に慣れ始める」+「先発投手に疲労が出始める」

という二つの要素が重なりやすい時間帯です。

もちろん、今回の集計だけで「3巡目だから点が増えた」と因果関係を断定することはできません。

しかし6回に得点が多い理由としては非常に自然な説明です。

6回は継投の判断が難しい時間帯でもある

6回というのは、ベンチにとっても微妙なタイミングです。

先発投手が5回まで2失点。

球数は80球。

6回も行かせるか。

それともリリーフを投入するか。

こうした判断が発生します。

7回以降なら「勝ちパターン」と呼ばれる救援投手を投入しやすいですが、6回はまだ少し早い場合があります。

結果として、

疲れ始めた先発を続投させるケース

や、

勝ちパターンより前の中継ぎが登板するケース

が増えます。

この投手起用の谷間も、6回の得点増加に関係している可能性があります。

3点以上入る試合も6回が多い

単純な総得点だけでなく、

1イニングに両チーム合わせて3点以上入った試合

も調べました。

イニング3点以上入った試合割合
1回10612.8%
2回647.8%
3回749.0%
4回809.7%
5回9010.9%
6回10512.7%
7回9211.2%
8回799.6%
9回516.2%

ここでも1回と6回がほぼ同じです。

1回は106試合。

6回は105試合。

どちらも約13%の試合で、1イニングに3点以上が入っています。

つまり1回と6回は、

単に1点だけ入りやすいのではなく、大量得点イニングにもなりやすい

という特徴があります。

一番点が入りにくかったのは2回?

9回を除いて見ると、最も得点が少ないのは2回です。

2回は585得点。

1試合あたり0.709点でした。

1回の753得点から、一気に168点も減っています。

これは打順との関係が大きそうです。

初回に1〜4番あたりまで回れば、2回は下位打線から始まる可能性があります。

もちろん初回に大量得点して打者一巡すれば状況は変わりますが、通常の試合展開では2回は5〜9番付近が打席に立つケースが多くなります。

以前、戦評.comで打順別の打撃成績を分析した際にも、

3番・4番付近は打点や本塁打が多く、

8番・9番になるにつれて打率や長打が低くなる傾向がありました。

そのため、

上位打線から始まる1回と、下位打線に回りやすい2回

で得点差が生まれている可能性があります。

3〜5回はかなり似た数字

3回から5回はかなり近い結果でした。

  • 3回:653点
  • 4回:650点
  • 5回:664点

です。

1試合あたりでも、

  • 3回:0.792点
  • 4回:0.788点
  • 5回:0.805点

とほぼ同水準。

このあたりは先発投手がまだ比較的安定して投げている時間帯であり、

打線も1巡目から2巡目へ進んでいくところです。

そのため極端な上下がなく、

試合中盤まで一定の得点ペースが続いている

と見ることができます。

5回から6回で得点が急増する

面白いのは、

5回:664得点

から、

6回:755得点

へと一気に増えている点です。

差は91点。

1試合平均では、

  • 5回:0.805
  • 6回:0.915

です。

このタイミングで明確に得点が増えています。

やはり、

  • 先発投手の球数
  • 打者3巡目
  • 継投判断
  • 中継ぎ投入

などが重なる6回は、試合が動きやすいポイントだと考えられそうです。

7回もまだ得点が多い

6回に続いて高いのが7回です。

総得点706。

1試合平均0.856点。

これは1回、6回に次ぐ高い数字です。

7回になるとリリーフ投手が登板するケースが増えます。

ただしすべてのチームが毎日トップクラスの中継ぎを投入できるわけではありません。

さらに接戦では、

「7回を誰に任せるか」

という役割がチームによってかなり違います。

そのため、7回もまだ試合が動きやすい時間帯です。

8回になると得点は少し落ちる

8回は646得点。

1試合平均0.783点。

7回の706点から60点ほど減少しています。

8回になると、勝っているチームはセットアッパーなど強力な救援投手を投入することが多くなります。

以前の記事で、

7回終了時点でリードしているチームの勝率は90.8%

だったことを紹介しました。

その理由の一つとして、

8回・9回に強い救援投手を使えることがあります。

今回の得点データでも、8回に入ると得点が減少しており、

終盤のリリーフ投手が得点を抑えている可能性

が数字にも表れています。

9回の得点が少ないのには注意が必要

9回は452得点。

1試合平均0.548点。

圧倒的に少なく見えます。

ただし、この数字をそのまま

「9回が最も点が入りにくい」

と解釈するのは注意が必要です。

野球では9回表終了時点でホームチームがリードしていれば、

9回裏の攻撃はありません。

そのため9回は、そもそも両チームが必ず攻撃するイニングではありません。

戦評.comのイニングデータでは、こうした攻撃が行われなかった裏9回もスコア上は得点なしとして扱われるケースがあります。

そのため1〜8回と完全に同じ条件では比較できません。

実際に9回表だけを見ると、

825イニングで320得点。

1半イニング平均0.388点でした。

これは8回表の0.400点と大きく変わりません。

つまり、

9回そのものが極端に点が入りにくいというより、ホーム側の9回裏が行われない試合があることで総得点が低く見えている

という面があります。

表と裏ではどちらが点を取っている?

各イニングを表・裏に分けると、さらに面白い結果があります。

例えば1回。

  • 1回表:345得点
  • 1回裏:408得点

でした。

1半イニングあたりでは、

  • 表:0.418点
  • 裏:0.495点

です。

つまり2026年では1回裏、つまりホームチーム側の方が多く得点しています。

同様に6回でも、

  • 6回表:369得点
  • 6回裏:386得点

となっています。

7回裏はかなり得点が多い

7回では、

  • 7回表:317得点
  • 7回裏:389得点

でした。

差は72点。

1半イニング平均では、

  • 表:0.384点
  • 裏:0.472点

です。

今回のデータだけで理由を断定することはできませんが、ホームチーム側が終盤に得点を挙げている傾向が見られます。

ホームチームは後攻なので、

相手の得点状況を見ながら攻撃できます。

終盤なら、

  • 代打
  • 代走
  • バント
  • 積極的な走塁

などの作戦も取りやすくなります。

こうした要素も得点数に影響している可能性があります。

8回だけは表の方が得点が多い

一方で8回は、

  • 8回表:330得点
  • 8回裏:316得点

でした。

ここではビジターチームの方がわずかに多く得点しています。

つまり、

「後攻だから常に得点が多い」

という単純な結果ではありません。

試合展開、投手起用、対戦相手など、さまざまな要素が関係しています。

球団別に見ると6回に強いのはソフトバンク

6回の得点を球団別に集計すると、最多はソフトバンクでした。

球団1回得点6回得点
ソフトバンク8588
日本ハム6381
オリックス5876
阪神8467
ヤクルト4866
巨人6659
ロッテ5059
楽天6658
DeNA6154
中日7252
広島4750
西武5345

ソフトバンクは1回も85得点で多いですが、6回はさらに88得点。

日本ハムも6回81得点。

オリックスも76得点。

パ・リーグの上位に6回得点の多い球団が並んでいるのが興味深いところです。

ソフトバンクは「初回も6回も強い」

2026年にパ・リーグ優勝を決めたソフトバンクは、

1回:85得点

6回:88得点

でした。

どちらも12球団トップクラスです。

以前の記事ではソフトバンクが681得点を記録し、得点力そのものがリーグで大きく抜けていることを紹介しました。

今回のデータを見ると、

試合開始直後にも得点でき、中盤の6回にも得点できる

という特徴があります。

つまり、

「立ち上がりに一気に攻める」

だけのチームではありません。

先発投手との2巡目・3巡目の対戦でも点を取っています。

こうした複数の得点パターンを持っていることも、シーズンを通して安定して勝つ理由の一つかもしれません。

阪神は初回得点が多い

一方で阪神は、

1回:84得点

6回:67得点。

初回得点が非常に多くなっています。

ソフトバンクの85点にわずか1点差です。

つまり2026年の阪神は、

比較的早い段階で試合を動かすケースが多かった

ことになります。

以前の記事で先制したチームの勝率は68.0%でした。

そのため初回から得点できるチームは、試合を有利に進められる可能性も高くなります。

日本ハムは6回に得点が増える

日本ハムは、

1回63得点

に対して、

6回81得点。

18点も増えています。

オリックスも、

1回58点

6回76点。

こちらも18点増。

この2球団は初回以上に、

中盤から得点を伸ばす傾向

が見られました。

先発投手を2巡、3巡と攻略していくタイプなのか、相手の継投に対して得点しているのか。

さらに細かく分析すると、チームごとの攻撃スタイルまで見えてきそうです。

「最も点が入りやすい回」は固定ではない

今回の結果だけを見ると、

2026年は6回が最多。

しかしこれは毎年必ず6回になるとは限りません。

選手構成、投手起用、リーグ全体の打高・投高、ルールなどによって変わる可能性があります。

そのため戦評.comで2027年、2028年とデータを蓄積していけば、

  • 2026年は6回
  • 2027年は1回
  • 2028年は5回

のように年度比較もできます。

さらに複数年を合算すれば、

「プロ野球では長期的に何回が最も得点しやすいのか」

というより精度の高い分析も可能になります。

これはデータを蓄積する戦評.comならではのコンテンツになりそうです。

初回と6回では「得点する理由」が違う

今回特に面白いのは、

1回と6回の得点数がほぼ同じにもかかわらず、

得点が増える理由はおそらく違う

ということです。

1回は、

  • 上位打線から始まる
  • 投手の立ち上がり
  • 初回から強打者に打席が回る

という要素。

6回は、

  • 先発投手の疲労
  • 打者との3巡目
  • 継投の判断
  • リリーフへの交代

という要素。

つまり同じ「点が入りやすいイニング」でも、

初回は打順構成、6回は投手交代や対戦回数

が重要になっている可能性があります。

野球は中盤まで分からない

今回のデータでは、

6回が最も得点の多いイニングでした。

この結果は、試合を見る上でも面白い数字です。

5回終了時点で1点、2点負けていても、

2026年で最も得点が入っているイニングがまだ残っています。

さらに7回も706得点と多い。

つまり、

5回終了時点でも試合はまだ大きく動く可能性がある

ということです。

逆転勝ちが2026年に273試合あったことともつながります。

野球では終盤に入る直前の6回、7回が大きな勝負どころになっていることが分かります。

まとめ

2026年9月30日時点のプロ野球825試合を集計した結果、最も得点が多かったイニングは、

6回の755得点

でした。

ただし1回も753得点。

わずか2点差です。

したがって2026年は、

1回と6回がほぼ並んで最も得点の入りやすいイニング

だったと言えます。

1〜9回の得点は、

  • 1回:753
  • 2回:585
  • 3回:653
  • 4回:650
  • 5回:664
  • 6回:755
  • 7回:706
  • 8回:646
  • 9回:452

でした。

9回については、ホームチームがリードしている場合に9回裏が行われないため、他のイニングと単純比較できない点には注意が必要です。

1回は上位打線と先発投手の立ち上がり。

6回は先発投手の球数、打者3巡目、継投判断。

それぞれ異なる理由で得点が増えている可能性があります。

「プロ野球で一番点が入りやすいのは何回?」

2026年の答えは、

6回。ただし初回とほぼ互角

でした。

戦評.comでは今後も、

  • 「何回にホームランが最も出る?」
  • 「何回に逆転が最も多い?」
  • 「初回に強い球団はどこ?」
  • 「6回以降に強い球団ランキング」

など、イニングごとの試合データからプロ野球を分析していきます。


集計条件

  • 対象:2026年のNPB一軍公式戦として戦評.comに収録されている試合
  • 集計期間:2026年3月27日〜9月26日
  • 対象試合:825試合
  • 1〜9回の イニングスコア を集計
  • 最多得点:6回・755点
  • 2位:1回・753点
  • 6回の1試合平均得点:0.915点
  • 1回の1試合平均得点:0.913点
  • 9回裏が行われない試合があるため、9回は他の回と完全な同条件ではない
  • オールスターゲームは集計対象外

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